宇宙兄弟 日テレ（6/29）#64

第64話　一切れのケーキ

公式サイトから
ジョンソン宇宙センター・一室――。
真剣な顔つきで筆記テストに臨んでいる訓練生たちの中、六太の手は止まっていた。
誰よりも早く月へ行き、シャロンとの約束を果たしたいと思っている
にも関わらず、まったくテストに集中できないのだ。
数日前――。
六太とせりかは、シャロンの症状を解明するため、神経内科病院へ来ていた。
せりかがシャロンの腕を叩いた時、筋線維束収縮の反応があったからである。
せりかは、シャロンが自分の父と同じ病気、『ＡＬＳ』の可能性を心配していた。
『ＡＬＳ』とは、運動ニューロンという神経だけが障害を受け、
脳から筋肉を動かす命令が伝わらなくなっていく病気である。
そのせいで筋肉がやせ、徐々に手足が動かせなくなり、食べることも、
話すことも、自力での呼吸もできなくなってしまうのだ。
シャロンの検査結果は、ＡＬＳだった。
あと数ヶ月で、シャロンは大好きなピアノも弾けなくなってしまうのである。
そのことを告げられても、それでもシャロンは笑顔を忘れなかった。
六太は、「僕はいざという時、役にも立たないダメ人間です」を英語で
言うとどうなるか、シャロンに聞いた時のことを思い出していた。
『イッツア・ピース・オブ・ケイク』　
直訳すれば「ケーキ一切れ分」ということだが、違う意味もあるというシャロン。
その時の六太は、マイナスの意味で受け取ったが、本当の意味は――。
『楽勝だよ』
こういうウソを、平気な顔でついてしまうのがシャロンだった。
後日、六太のにシャロンからメールが届いた。
『私も３年後か４年後かに、あなたに月面望遠鏡建設計画の
全ての説明を伝えに行く予定です。覚えることだらけよ――覚悟はいい？』
メールに返信しようとするも、その手は動かない。
シャロンを元気づけられるような文章が、考えても考えても生み出せなかったのだ。
そのため六太は、シャロンに教えてもらった言葉で返した。
『イッツア・ピース・オブ・ケイク』――。

ジェット機T-38の筆記試験に集中できない六太。
シャロンとの約束が果たせなくなってしまう。

精密検査が必要なシャロン。
運動神経に何某かの障害があります。
私の心配はALSの可能性です。
それでも笑顔で見送ってくれたシャロン。

ALSは私の父が亡くなった病気です。
運動ニューロンが脳からの司令を実行できなくなる重い病気です。
いずれ食事も呼吸も自力で出来なくなります。
発症から10年の人も居れば父の様に2年10か月で
　亡くなる人も居ます。

日々人も辛かった。
8日後、シャロンはALSと診断された。
せりかの父は亡くなるギリギリまで働けたから頑張ると
　シャロンが日本へ帰る時も笑顔だった。
俺が月で望遠鏡を建てる予定だよ。
T-38の筆記試験は最低点だった六太。
宇宙へ行く順番は良く分からないが、筆記試験順なら
　日々人は月へ行けなかったと話す。

いざという時、役に立たない駄目な人間ですって英語では
　どう言うのとシャロンに尋ねた六太。
It;s a piece of cake.と書いて教えたシャロン。
俺はシャロンに小惑星を見せてあげられるのか？
一人で昼食の六太にせりかがケーキを持参でやって来た。
お昼それだけですか？
別腹です。
It's a piece of cakeって英語知ってますか？
ええ、楽勝だよ、ですよね。
シャロンは、平気でそんな嘘の付ける人なんです。
月面望遠鏡の建設の事をシャロンから聞きました。
私もシャロンと出来るか分からない約束をしました。
私がALSに効く薬を開発すると。

シャロンからのメール、月面望遠鏡の説明に六太と
　会うことを楽しみにしている。
覚えることだらけよ、覚悟は出来ている？
It's a piece of cake.

---次回　「車椅子のパイロット」---

サブタイトルの一切れのケーキって何の事だろうと思ったら
　英語の事だったのですね。
本来は、せりかさんのように別腹だから食べるのは楽勝
　として使われるようになったのかな？

ちょっと無理やり感はありますが、良いエピソードですね。
最後の六太の返事でもありましたね。
そしてせりかの別腹ケーキも絡ませていた。

シャロンが鉄人過ぎますが素晴らしい大人ですね。
裏では妹に泣きついて辛い思いを吐きだして楽になっていて欲しい。
でも決して六太や日々人には辛い悲しい顔は見せない。
素晴らしい大人が描かれるアニメですね。