スターシップ・オペレーターズ レンタル

2005年にテレ東で夕方6時から放送されたアニメ
この作品を夕方に全13話放送したのが不思議過ぎる。

内容は防衛大学生が最新鋭機アマテラスでの訓練中に
　祖国キビが連合王国に襲撃されて降伏する。
職業軍人は先に退艦させられて学生だけが残る。
降伏を求められるがスポンサーを見つけて反抗、
　独立自治国家となる。

学生たちを主役にするための設定ですね。
連合王国と戦う学生たちの構図となる。
スポンサーはギンガネットワークを牛耳るマスコミ。
莫大な費用を捻出してくれる。
この世界では国が保有できる宇宙戦艦は1艦程度と、とても
高価な設定である。
これにより、学生たちが操船するアマテラスは艦隊と戦う
　ことが無いという面白い設定。
これなら1体1となり、なんとか勝ち残れる可能性も高まる。
この辺りの設定はご都合主義だど、上手いと思う。
これなら学生でも勝てるかもしれない。

この作品の面白さは宇宙空域におけるリアルな戦闘が挙げられる。
基本的に爆発に音は発生しない、真空では当たり前。
ギンガネットワークが効果音として追加して放送する。
そして武器もプラズマキャノン、レーザーキャノン程度しかない。
スタートレックの最初のシリーズ、宇宙大作戦の名で
　放映されたシリーズに近い。
あれも光子魚雷とフェーザー砲しか武器がなかった。
別に盛り上げるわけでも発射に叫ぶわけでもない。
担当がスイッチを押すだけ。
ここいらの現実的な描写が面白い。
叫んで力一杯スイッチを押せば攻撃が120%になるわけでもない。

そして強大な武器で1撃で当たれば艦を破壊できる。
早い者勝ちの世界。
徹頭徹尾、Gダムやヤマトを否定した世界観。
シルバニアの騎士が面白いと思える人は楽しめる。
最後は政治で決着を着けるので呆気無いと言えば言えるかもしれない。
それでもかなり現実的だとも言える。

要は、Gダムやヤマトの叫んで格好良く戦う世界に違和感を
　感じたら楽しめる作品かもしれない。
あんな世界は有り得ない、あれが嘘だと思う人には良いと思う。
ただし、バトルによる盛り上がりは一切ない。
戦略的な見どころも薄い。
それでも現実的な世界を求める人にはお薦め。

個人的にはGダムの戦艦は遅くて死角だらけの設定は不愉快。
あれは第二次世界大戦の戦艦と戦闘機を未だに
　当てはめているだけの世界。
戦闘機がモビルスーツだと言いたいらしいが、海軍と空軍ではなく
　宇宙戦艦の描き方をして欲しいものである。
GダムではSF考証も甘く不完全、マスドライバーなどを本気で
　あり得ると考える制作者が描く世界観など現実的ではない。
あの製作会社はSF考証として人を雇うべきである。
モビルスーツが最高、最強と取り憑かれた妄想家の作品でしか無い。
たかが15m程度のモビルスーツが持てる機動性と武器を
　数百mの戦艦なら数倍の火力を数千、数万搭載できる。
死角など生じなく配備すれば良い。
なにせ上下など無い宇宙戦艦なのだから。
それさえも否定する制作者が偉大な妄想家にしか思えない。
MJPも同じだったけれど・・・。

ただ、ヤマト2199もいけない、総監督も拘る部分を間違っている。
回転しながら亜光速で敵陣に突っ込んで止まるなど
　アホの設定、演出である。
七色星団の戦いまでが許せる作品世界。
結局はオリジナルが面白くて新しい設定は残念と言える。
ドメルの嫁など登場させる意味がわからない。

今、深夜に放送すれば再評価されると思う。