乱歩奇譚 Game of Laplace フジ(8/20)#08

第8話　パノラマ島綺譚　(後編)

事件は殺害動機だけが不明。
大人のテーマパークを鑑賞するコバヤシとハシバ。
完成すれば全てのマネキンが動く設計だった。
設計は完璧、鋼材も最高級品、しかし落ちていた歯車は脆かった。
鋼材の発注はヒガシコウジの担当。

綺麗ですねとコバヤシが声をかける。
マネキンは全て同じ人物がモデル、ヒガシコウジだった。
テーマパークの完成が嫌で気持ち悪かった。
友人のユキエが20時間勤務の過労で亡くなった。
謝罪と賠償金を求めたヒガシコウジ、彼女の肉体に
　目をつけた製作者のコモダとヒトミ。
契約すれば謝罪して賠償金も払おう。

その言葉を信じて東小路千代子は肉体を売ったのだった。
二十面相を名乗って挑戦しなければ事故で処理されたのに。
この施設が気持ち悪いことを知らせたかった。

東小路千代子は友人の敵討を行った。
ハシバくんは僕が殺害されたら敵を討ってくれるかい？
そもそも死なせないよ。
アケチは友人と喧嘩をしたのは1回だけだった。
天才のアケチはクラスでも浮いていた。
そんな彼が同等の能力を保有すると認めたのはナミコシだった。

彼はクラスメイトに虐められていた、彼の書いた計算式は凄かった。
カオス理論を元に量子力学の分野で未来を確定する
　数式を導き出したい。
その数式を暗黒星と名付けよう。
しかし致命的な欠陥を発見して遠ざかったアケチ。
ナミコシは一人で現実世界で実践してしまった。
そして犯罪者を生み出してしまった。
ナミコシこそが最初の二十面相。
3年前に新宿で焼身自_殺した男だった。

だから俺は二十面相を潰す。
復讐よりも死なせないと言ったハシバが正しい。

---次回　「恐ろしき錯誤」---

事件はあっさりと解決。
二十面相を名乗る人物の事件を描きたかっただけですね。
コバヤシなんぞを描かずに黒蜥蜴に助手役を努めさせて欲しかった。

アケチの二十面相に対する執念は最初の二十面相が
　友人だったから。
その彼も3年前に亡くなっていたのでした。
暗黒星に浪越と乱歩作品に縁のある名称です。

アケチがうんざりという顔でコバヤシのただいまの
　言葉を聞いていました。
もうアケチ事務所はコバヤシの帰る場所、居場所が
　出来てしまったのでした。

調べたら、恐ろしき錯誤は明智小五郎の誕生以前の小説です。
つまりアケチは登場しないはずですが・・・。
タイトル名称を借りた作品になるのでしょうか。