終物語 TokyoMX(10/03)#01新

おうぎフォーミュラ　其の壱/其ノ貮

暦が吸血鬼になった半年後の10月下旬。
神原駿河から忍野メメの姪、忍野扇を紹介される。
変なんですよ、校舎の図面を見せられる。
視聴覚室の上下には部屋が二つある。
謎の隠し部屋なのか？

扇と調べに視聴覚室に向かう。
そして入った教室から出られなくなった。
神原が知っているから外部からの助けを待とうよ。
でも時間が止まっている、6時頃で。
これが怪異だったらどうします？
座って考えましょうと言われて座る席。
そこは1年生の時の教室であり暦の教科書が入っていた。
この教室は7月15日木曜日だった。
その日、その時の無念が怪異と化して現れたのでは。

それは1年3組で行われた学級裁判の当日だった。
その日から友だちは要らない、人間強度が下がるからと
　暦は言い出した。
学級委員の老倉育が学級会を開いた。
犯人を見つけるまでは出られない。
期末試験の前日に数学の勉強会が開かれて
　参加者の得点が20点アップした。
これは事前に問題がリークされたのではないか。

勉強会に参加しなかった者で高得点の者が議長に選ばれた。
暦は100点だったので議長に選ばれた。
学校休みがちな戦場ヶ原ひたぎさえも出席していた。
勉強会に参加したのは19人。
2時間が経過して皆が疲れてきた。
口々に言いたいことを言い始めて収集が取れなくなってきた。
老倉にギブアップ宣言をする。
私はお前が嫌いだ、多数決で決めます。

暦に手を上げたのは老倉だけだった。
多数の生徒が老倉に手を上げた。
その時の老倉の絶望した顔が忘れられない。
それから授業も試験も出席しなくなった老倉。
でも学級会の開催を提案した老倉が犯人ではあり得ない。
その結論に絶望した暦、人生が一変したのだった。
暦も休みがちになり、満点は取らなくなった。

扇に話して気持ちが楽になった。
困りましたね、犯人を決めないと、出られませんよ。
失った正しさを見つけましょう。
真犯人が分かっているのに老倉を犯人にしてしまったから
　負い目を感じているのです。

犯人は鉄条径ですね。
教室に到着した際、空いていたのは老倉の座席だけだった。
暦の座席には誰かが座っていたのですね。
後片付けを手伝った鉄条径、黒板を消したので問題を見ていた。
担任で数学教師の鉄条径が似た問題を作成した。
数学だけの得点がアップすれば指導力を褒められる。
出て良いですよ、吸血鬼には入れない呪いがあるから。
それなら扇ちゃんが怪異を設定したみたいだ。

老倉さんが進級できているのは罪滅ぼしですか？
違うよ、言い訳に利用しているだけだよ。
暦が絶望したのは犯人が老倉だと挙手した中で
　鉄条径も挙手をしたからだった。
今現在、鉄条は産休で休んでいる。
卒業するまでに、もう彼女と会うことはないだろう。
彼女は暦の中では教師でも大人でもなかった。

翌日、視聴覚室を訪れたがあの教室は存在しなかった。
羽川が教室に入いる暦を止める。
空席に老倉育が登校してきた、まるで鉄条径と入れ替わりみたいに。
暦とは仲が悪いことを知っていたのだった。

---次回　「」---

時系列的にはかなり古い話だと思ったら、そうでもなかった。

テスト問題が一度見た問題と似かよるのはあり得ると思う。
ただ問題は教師の挙手ですよね。
老倉は性格が災いして疎まれる存在だったのかもしれない。
でも生徒じゃないので、暦が彼女を認めないのは分かる。
多数決で犯人を決めようとする老倉も問題ではあるけれど。
老倉=お幾ら=ハウマッチは面白いあだ名です。
彼女が登校してきたのは、このお陰というよりも、
　鉄条先生が嫌いだったからでしょう。

暦の心の棘を抜いた感じの良いエピソード。
扇は暦の味方なのか、それとも何かを密かに画策しているのか。
未だ扇の立ち位置が良く分からない。

そして、ようやく傷物語が3部作で公開決定。
最初の始まりの物語が最後なのでした。