昭和元禄落語心中 TBS(1/22)#03

第三話

師匠に言われて声を張る練習をする菊比古。
しかし初太郎は声を張らなくていい廓噺、艶笑噺を
　持ちネタにすればいいと提案してくれる。
逆に威勢のいい初太郎には苦手なネタだった。
そんなことを思いつく初太郎はどんどん進んでいく。
力量の差を痛感するのだった。

昼間は学校に通うので一日落語漬けの初太郎には
　離されることはあっても追いつくことがない。
そんなとき下座見習いの千代と知り合う。
爪を剥いでしまって出囃子が演奏できないので代わってやる。
教えることになり、交際が始まる。
前座なので隠れてこっそりと会っていた。
祖母の面倒を見ていた兄が戦争に行くので千代が
　田舎に戻ることになり別れる。

昭和19年には戦況が激しくなり、53題を禁演落語として自粛する。
廓噺や艶笑噺で練習を始めていた菊比古にはショックだった。
兄弟子たちは次々に招集されて二人しか残らなかった。
師匠の七代目八雲は満州の慰問団に参加する。
初太郎は天涯孤独の身なので連れて行くが菊比古は
　奥方と共に疎開することを命じられる。
また捨てられる、力量が開くばかりだと同行を求める。
足が不自由なので足手まといだと決定に従わされる。

工場に勤める菊比古、しかし落語への思いは捨てられなかった。
気分が滅入るときは思わず落語を演じていた。
一年が過ぎると師匠からの手紙も滞りがちになる。
奥方は気力を失っていた。
ある日、ラジオで天皇の終戦放送が流れる。
空襲のない東京に急いで戻る。
神楽坂の家は空襲からは無事で、松田さんが家守をしてくれていた。
後は主の戻りを待つだけとなる。

臨時で二つ目の扱いで座敷を忙しく回っていく菊比古。
落語が出来る嬉しさを感じながらも家計を支えていた。
ある日、突然、二人が引き上げてきた。
寄席が再開されて人々が集まり始める。
落語が人気となり二人は若手のホープとなっていた。
成人して二つ目となり独立して、二人で同居を始めた。

みよ吉が来たと八雲師匠に伝えておくれ。
女性が訪ねてきたのだった。

---次回　「」---

八雲が先代に入門したのは戦前の話だったのですね。
ということは、与太郎との出会いは昭和の30年代かな？
将に古き良き時代ですね。
五銭で銭湯に入れる時代ですからね。
そして歴史の証人的な作品とも言えますね。

菊比古にとって初太郎は力量の差を感じさせる相手で
いつも一歩先を見据えて歩んでいるのでした。
そして彼のお陰で劣等感を感じながらも、落語が好きになったのでした。
彼は立ち位置的には身近な目標で落語の申し子のような存在ですね。
花柳界の育ちなので、三味線などの芸事は
　手習いさせられていたのですね。
太鼓なども演奏できそうですね。

みよ吉の登場で波乱の予感。
中の人がOP曲歌唱ですが、少し前にサザンアイズの宣伝で額に
　眼を描いていたのが悲しい。