ジョーカー・ゲーム TokyoMX(6/07)#10

第10話　追跡

英国タイムズの派遣員アーロン・プライス。
陸軍のD機関創設者の結城中佐を追いかけていた。
しかし高級将校には、その名前はないと返答された。
陸軍幼年学校在籍名簿を手に入れるが結城の名前はない。
気になったのは有崎晃の名前だった。

彼の父、有崎子爵を知る元使用人を訪ねる。
隠し子もとも噂された晃について話を伺う。
彼は家を継がず子爵は断絶した。
晃を突然自宅に連れ帰った子爵は席に入れなかったが
　厳しく多方面の教育を行った。
13歳で陸軍幼年学校に入学した。
成績はトップだったが喧嘩をしたことで退学になった。
陸軍将校を育てる学校で目潰しや金的を用いた喧嘩は
　あるまじき行為として一人だけ退学となった。

その後英国に留学、子爵がなくなった際に帰国して
　使用人に財産を分け与えた。
彼は英国で公爵と呼ばれているらしい。
公爵はDuke、D機関の名称に一致する。
そして彼の写真に写っていたのはMI6の創設者にして
　スパイマスターの称号を持つマンスフィールドだった。
もし有崎晃が結城中佐ならば、彼は私の兄弟子となる。
マンスフィールドの弟子に東洋人が居たか本国に問い合わせる。
スパイマスターのマークスから逃れた日本人スパイ。
その彼を率いる結城中佐を調べているアーロン。
憲兵にスパイ容疑の現行犯で逮捕される。

協力者の名前を尋ねられるが拷問には屈しないアーロン。
それなら奥さんに訪ねるしかない。
現行犯で言い逃れできないアーロンだが、突然釈放される。
狐につままれた感じのアーロン。
全てが仕組まれているとしたら、怪しいのは最後に会った里村。
再び里村を訪れる。
有崎晃はやせ細って眠り続けていた。
ドイツの毒ガスの所為だった。
帝国軍人ではないと陸軍は治療を断った。
そんな彼をある男が訪れ治療の手配を行ってくれた。
条件は、有崎晃を訪ねる者に新たな過去を伝えること。
何度も何度も繰り返してどれが本当の過去か
　分からなくなっていた里村。
用意周到に仕組まれた結城の罠だった。

指輪を盗まれていた。
あの中には協力者のリストを隠している。
全てはこのための作戦だった。
釈放するときに指輪を盗んだのはD機関。
妻のエランがアーロンに声を掛ける、帰りましょう。
ある男が夫の居場所を教えてくれた。
迷った時に配偶者の顔が一番に浮かんだらスパイの辞めどきである。

---次回　「柩」---

結城中佐の過去が明らかになっていくと思ったら、全てが罠。
どこからが本当でどこからが捏造かは教えこまれた里村さえも不明。
これも、誰かをターゲットにした罠ではなく条件で発動する罠。
自分の過去を探すものにだけ有効な時限式罠。
なんとも用意周到なエピソードです。
途中までは結城中佐の過去を探るエピソードがゴルゴ13の
　エピソードを思わせた。
偶然にも彼もデューク東郷、Dですね。

最後はダブルスパイとして利用するのかと思ったら
　妻と引退する花道を設けたのでした。
それでも妻に何かを仕掛けたのではないのかと
　考えてしまう。
それも時限式である特定条件でだけ有効な罠を。