夏目友人帳 伍 テレ東(11/29)#08

第八話　歪みなき世界

名取周一は代々続いた祓い屋の家系に生まれた。
しかし見えるものが絶えたことで家業の祓い屋を廃業した。
それは妖怪からの報復を覚悟しなければならないことを意味していた。
そんな家系なので、祖父母は見えることを怒り両親は恐れた。
いつか災いを家に招くのではないかと恐れたのだった。
学校でも他人が見えないものを見えることで疎外感を味わっていた。

そんなある日、自宅を式を連れた祓い屋が訪れてきた。
昔世話になったので恩返しにと名取家の復活を勧めに来たらしい。
式から祓い屋が集まる会合の開催を知らされる。
見える人たちの集まりに安らぎを求めて向かう名取。
入り口で紹介者を尋ねられて困っていると同世代の少年が
　知り合いだと案内してくれる。
彼は的場静司、一つ下の高1だった。

あの着物が何色に見えるかと尋ねられ真っ赤だと答えると
　まあまあ見えると言われる。
会合の屋敷でタクマと呼ばれる祓い屋に親切にされる。
名取家はかつての名家で思うところのあるものもいるらしい。
着物は能力に依って見え方が異なるらしい。
白や青、オレンジ、赤はそこそこで、その上は黄色や柄まで見えるらしい。
的場静司は祓い屋を纏める的場家の御曹司。
彼には柄まで見えるらしい。
自分が試されたと知って何か悔しい気がした名取だった。
タクマはオレンジに見えるらしく、祓い屋として見えない人を
　守れればいいなと考えていた。
伊達メガネも見えるものを固定するために利用しているらしい。

ある日の会合にタクマが来ない、負傷したと聞く。
3本角の妖かしを退治しようとして負傷したらしい。
その妖怪を払えれば認めてもらえるかなと思って付近を捜索する。
そこで偶然にも襲われる、的場が助けてくれた。
俺と組まないかと声を掛けられるが悔しくて断ってしまう。

帰ると天崎が自宅前に立っていた。
彼はもう廃業が近いことを理解して恩返しにと
　守りに来てくれていた。
先代が世話になったので、残り少ない日々を
　名取家のために奉仕しようと決めてくれていた。

再び3本角を探しに出かけて的場と出会う。
妖怪は居ないのでタクマの家にお見舞いと話を聞きに訪ねる。
新た出現場所を聞いて、2人でそちらに向かう。
そこで分かれて対抗策を教わる。
名取家は紙を使う一族、神にも通じる術らしいことも聞く。
功を焦る若い祓い屋が襲われる。
足止めの札と炎の陣を使用するが祓うまでは出来なかった。
的場が弓矢で始末する。
自分の力の無さと的場の力を知って悔しい名取。
今回の手柄は全て譲る。

強くならないと誰かを守れないよ。
誰かに師事した方がいいよと言われるが、そんなことじゃないだろうと
　叫んでしまう。
上手く生きなよ、強くないのなら。

的場は家を継ぐ、右目を妖怪に差し出す約束をした先祖の
　ために差し出すか隠すしか無い将来が待っている。
川辺で眺める的場を発見する、そんな不安を感じているのか
　興味はなかった。
袂は別つたのだから。
天崎が病で他界したと式が告げに来た。

眠る名取の伊達メガネを発見、こんなものを掛けているから
　歪んで見えるんだ。

---次回　「険しきをゆく」---

若き日の名取周一の目覚めと覚悟でした。
その頃に的場静司も出会っていたのでした。
的場静司が年上だったら、素直に師事したり、仲間に
　なれたのでしょうが年下だったので悔しさやプライドが
　邪魔をした感じですね。
かなり駆け足気味でしたが2話も続くと少し散漫になる
　エピソードなので1話が正解でしょう。
名取は蔵に眠る膨大な資料を元に独学で学んだようですね。
やはり学校では見えない生徒とは仲良くなれず辛い日々を過ごしていました。

二人の関係は上手く同じ道を歩むことは出来なかったが、
夏目には良い兄的な関係の名取です。
そういう意味でも夏目は恵まれているのですよね。
学校の友人の田沼や多軌の存在も恵まれていますよね。