クズの本懐 フジ（1/26）#03

第3話　Shoe Me Love(Not A Dream)

高校受験の日の電車で痴漢されている絵鳩早苗を助けた花火。
その日は学校まで手を繋いで行った。
それが初恋だった。
花火の家に泊まる、女子会。
同じベッドで眠る、えっちゃんの好きな人はどんな人。
もう駄目、キスしてしまう。
粟屋くんのこと好きじゃないでしょう。
そうして好きなふりするの？
いつも花火を見てるから分かる。
好きな人が居る、私を好きにはならないから。
じゃあ私は、私でも良いよね。
慰められるかもしれないよ、花火が好き。

興味のない人から向けられる好意ほど気持ちの悪いものはない。
告白された男子に花火が言い放った言葉だった。
好意ってこんなにも重いものだったんだ。
お使いの途中で鴎端に会ってしまう。
麦を取らないで、私には麦しか居ないと言われてしまう。
でも聞いてなど居なかった。

どっちも好きで手放せないと、どっちも失って
　一人になっちゃうよね。
恋愛相談された女子のことは、そう考えていた。
彼女たちを理解できず否定したのに自分も同じかも。

4年前、麦は中学の先輩、早川メイに好かれて付き合っていた。
寂しがり屋のメイだった。
彼女との交際を思い出して勃起していた。
花火が部屋を訪れてベッドに潜り込む。
高校には進学しなかったメイ、家庭教師が好きなのも分かっていた。
誰にもバレなかったねと言ったのが最後だった。

勃起に興味津々の花火。
触って。
止めよう、止められなくなるから。
止まらなくても良いから。
痛い、初めてだから分からないよ。
麦なら簡単に触れる花火。
えっちゃんには怖くて触れなかった。
麦を好きになりたいよ。

花火の服を汚した麦。
夜のファミレスで食事を食べていると茜と会う。
若い男子と一緒だった。
お互いに内緒にね。

麦は会ったことのある相手で茜の家庭教師のバイトの相手だと言う。
彼女を信じようとする麦の言葉を理解できなかった。
そんなわけないよ。
麦とは明らかに考えが異なってスッキリした。
茜先生に彼氏ですかと尋ねる。
友達です。
お互いに同じ人に知られることがデメリットだと言っているかのように思えた。
チャイムが鳴って続きは音楽室でねと言い残す。
彼女は昨夜と同じ服でタバコの臭いがした。

---次回　「Bad Apple!!」---

絵鳩早苗の告白は思いもよらぬもの。
全然気づいていなかった。
そんな彼女のことを考えても怖い、麦なら平気。
それは知り合って長く接してきたから。
お互いに気心がしれているからだろうか。

そして偶然にも茜先生と出会う2人。
夜に若い男子とイチャイチャ。
麦は彼女を潔白だと信じていたい。
でもどう考えても違う、遊び人の先生だった。
続きが気になる。