3月のライオン Eテレ (10/21)#24

第24話

Chapter. 48　混沌

将棋会館で名人戦を観戦しに来た零は二階堂と鉢合わせ。

新人戦でも対決できないと文句を言い放し。

折角プロになったのに、これならデパートの屋上の子供将棋のほうがマシ。

隈倉九段と宗谷名人の対決は一進一退で良い勝負。

ベテランの柳原棋匠にもどちらが優勢かは分からない。

三角、松本や他の若手も集まって指し手を研究している。

零と二階堂が煩いので放り出せ。

そこから最近精彩を欠いた島田の陰口を言い始める。

後藤もやって来て陰口を一括する。

リングにも上がったことの無い奴が何を言っている。

タイトル挑戦で失敗したものは暫く調子を落とすのは普通。

自問自答して自分を全否定して再構築するのだから。

柳原が諭すように説明するが後藤に恐れて席を立つ若手。

リングに上がらず野次を飛ばすやつが嫌いなだけです。

零には後藤に対しては特別な思い入れがあった。

義姉の香子を取り戻そうと喧嘩をふっかけたのだった。

お前は何様、神なのか？全てを決められるのか？

言い返せなかった。

メールで呼び出される後藤。

あんまり倖田を泣かせてくれるなよ。

この将棋は一言で言うなら混沌だな。

Chapter. 49　隈倉

第九局目の最終決戦となった名人戦。

宗谷の連続11期の防衛となるのか？

4期連続で挑戦する隈倉が初獲得するのか？

宗谷の一手が判断に困る謎の指し手だった。

相手に攻めを譲る手？

柳原棋匠だけが気づく。

隈倉が突然負けましたと投了する。

現場も将棋会館も全員が唖然となる、狐につままれた状態から

　即座に対応して騒然となる。

柳原は17手で詰んでいる。

零と二階堂が指すと確かに逃げようのない状況だった。

でも誰も気づかなかった。

インタビューに修練が足りなかっただけと平然と対応する隈倉。

香子は化粧水や保湿クリームを買ってきて後藤に手渡す。

中央病院に向かう、売り場ではくしゃみが出て止まらないの買えないらしい。

妻の美砂子を見舞う。

帰るとクリーニングを受け取って待っていた香子。

早く帰れと告げる、中に入れると俺を襲うもん。

タクシーで帰るが、その前にクリーニングを取り入れたら？

その隙をついて部屋に上がり込む。

帰れと言っても帰らない香子にじゃあ、一緒にと招きこんで

　両手を縛って大人しくさせる。

そのまま寝入る後藤の目の下には深いシワがあった。

暫く眠れていなかったのだ。

これじゃあ怒れないじゃないの。

　
翌朝一番の特急で帰った隈倉。

ホテルの壁がボコボコに穴が空いていた。

悔しくないわけがなかった。

罰として炎天下の屋上の営業を入れてやる。

---次回　「」---

宗谷名人と挑戦者隈倉の名人戦。

誰もが気づかない手で詰ます。

それほど常識外の指し手と詰め方だったのでしょう。

盤面上の形勢が関係のない一気の詰め。

それ程に計り知れない実力の持ち主ということを描きたかったのでしょう。

後藤と香子の関係はドロドロしたものではなく、香子の

　一方的な愛と献身なのかもしれない。

少なくとも後藤は入院中の妻を今も愛している様子。

香子は零との関係作りを失敗しての当て付けの感じもある。

歪んだ零への愛情の裏返しかな？

4期連続で敗退、挑戦失敗の隈倉九段。

今期は最終戦まで肉薄しただけに悔しさは半端ない。
あと一歩まで追い詰めたと思ったら実力差がとんでもなくあったようにも感じる。

殴って蹴ってと無茶苦茶に溜まった悔しさを吐き出したら

　壁に穴が開いたのでした。

これは仕方ないでしょうね、手頃な捌け口が土壁しか無かったのでした。