顧問 林裕人
・消息不明の義理の父に会いたい 探偵 橋本直
19歳の依頼者は叔母の経営する大衆演劇の舞台に上がっていた。
しかし17歳で解散となった。
16歳の頃、母親と喧嘩して家を出て、その後は解散まで
大衆演劇の照明を担当していた。
その時は直ぐに帰って話すことができなかった。
解散後は行方不明で連絡出来ない。
大学に入学して、姉は子供が生まれた。
10年間、暮らした義理の父親に現状を伝えたい。
姉も同じ気持ちで、母親も会うことを了承する。
しかし母親は会いたくない、理由は大きくなったら大人の事情を教える。
共通の知人が居るので連絡すると直ぐに会えた。
顔出しNGで会うことになった。
お互いに今でも父と娘の絆は残っていた。
今度食事しに行こうと約束する。
・25年間、他人の家の屋根に載ったままの靴 探偵 石田靖
42歳の依頼者の先輩が酔った帰りにスニーカーを
缶ジュースを空振りして載せてしまった。
目立つ玄関の屋根なのに25年後の今でも載っている。
何か残したい理由でもあるのだろうか?
名古屋駅から自動車で3時間半の北設楽郡に到着。
お店などあるはずもないが、ランチを振る舞ってくれる。
先輩に会って、片方のスニーカーは川に投げ捨てたらしい。
車で1時間は掛かる長野県に飲みに行った帰りらしい。
早速、家に向かうと息子33歳が外出する。
職場の役所に向かうらしく両親に話してもらう。
父親68歳は気づいていなかった。
母親67歳は2年前に気づいたらしい。
記念になるのでと残しておきましょう。
・夫に「ありがとう」と言いたい 探偵 真栄田賢
夫に感謝の気持ちがあっても言えない33歳の妻。
世間の奥様に確かめてみよう。
街で52歳の妻も照れくさくて言っていないらしい。
電話でありがとうを伝えてもらうと夫は感激した。
38歳の人も伝えてもらうと夫は喜ぶ。
60歳の妻も言ったことがないので伝えてもらう。
28歳の妻も伝えてみると夫は喜んでくれる。
例外なく夫は喜ぶことが判明した。
仙台の自宅に帰って直接伝えてみよう。
33歳の夫は重大なことだと考えて緊張する。
ありがとうと言われて安堵すると同時に嬉しくて涙を流す。
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大人の事情で別れた夫婦。
夫婦間の問題が気になる、色気のある母親だっただけに邪推してしまう。
実の父親はどうしたのだろうか死別なのか、気になる。
名古屋駅から車で3時間半の距離に住むことに感動してしまった。
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